東海道新幹線のウリのひとつは「定時運行」。なのに!
JR東海のファクトシート2017によると、
東海道新幹線の平均遅延時分は0.4分/運行1列車(2016年度)
つまり24秒遅れに収まっているとのこと。これは自然災害等による遅延も含んでいるため、ほぼ定時運行されていると言えます。
http://company.jr-central.co.jp/ir/factsheets/
ところがですよ。
私、今年だけで3度も「新幹線大幅遅延の刑」に処されました。不運にもこのような目に遭った場合にやるべきことをまとめます。その前に、どのような刑に処されたか整理しておきます。
1回目 6月21日東京出張の往路
のぞみ12号(名古屋11:33発 品川13:06着)→「3時間30分遅延の刑」
大雨のため静岡県内の区間で新幹線が運転見合わせに。私は名古屋を出てすぐの豊橋付近で3時間以上足止めされました。足止め直後は車内販売が普通に回っていましたが、しばらくしてからお茶でも飲もうかと思った時には後の祭り。もうビールしか残っていませんとな。いや、ビールでもよかったのですが・・。当然お弁当類も完売。食料、飲料は早めの確保が必須です。
また、こんな時に限ってコンセントがない席だったので、スマホの充電がピンチに!隣の人が長時間離席している間に充電させてもらいました。ちなみにN700系の普通車でコンセントがある席は、窓側と進行方向最前列です。最後列の後ろにもあります(座っている状態では使いにくい)。グリーン車は全席にあります。
目的地に到着したのは17時過ぎ。取引先との打合せは関東地区の同僚に任せ(元々同席の予定)、飲み屋に直行!美味しい餃子に舌鼓を打ちました♪川崎にある狭くて小汚い中華料理屋(失礼!)、中国人店主によるもちもちでジューシーな餃子が絶品で、他の料理も安くて美味しいです。10年以上通っています。そして帰宅の途に・・・飲みに来ただけかよ!
2回目 6月21日東京出張の復路
のぞみ257号(品川20:07発 名古屋21:41着)→「3時間20分遅延の刑」
往路で酷い目にあったので、当初予定より早い新幹線に予約を変更して帰路を急ぎます。ところが、静岡付近で緊急停車。京都の先で架線が断線した模様で運転を見合わせるとの車内アナウンスがありました。復旧の見込みは不明というアナウンスが延々と流れます。こういう時、些細なことでもいいので現在の状況や先の見通しを教えて欲しいのですが、中々難しいのでしょうか。
さて、名古屋駅に到着したのは夜中の1時!実はこの日は私の誕生日だったのですが、10時間以上を新幹線の中で過ごしました(T^T)往復とも3時間以上遅延するって・・・なんて日だ!
この時点で自宅に辿り着くのは不可能だったので、宿の確保が必要でした。新幹線が遅延し「今日は帰れないかも」と思った時点で何よりも先にホテルを予約することが重要です。この日、私はほんの少し判断が遅れたため、ホテルを探し始めた時には名古屋駅周辺では超高級ホテル(1泊8万円とか?!)しか空きがありませんでした。タクシー待ちの行列もこの有様。ライバル多数です・・・。
このような場合、ホテル側も情報を素早くキャッチして、値段を釣り上げてきます。仕方なく、「遠く離れたカプセルホテルに宿泊の刑」に処されました。家族や上司への連絡、チケットの払い戻し等はホテルを確保してからでも遅くはありません。
ところで、新幹線が2時間以上遅延すると特急料金が払い戻されます。手続き方法や注意点については後述します。
3回目 7月4日東京出張の復路
のぞみ133号(東京20:30発 名古屋22:11着)→「50分遅延の刑」
仕事を片付けた後、東京は門前仲町にある仲良しマイラーシェフのレストランで美味しいイタリアンに舌鼓を打ち、
「台風が来ているようだけどまぁ大丈夫でしょう」と余裕かまして終電に近い新幹線で帰るところでした。
二度あることは三度ある?・・・またしても静岡付近で大雨による運転見合わせ!
50分の遅延でしたが、終電間際の身には致命傷となりました。またしても名古屋泊。先の学習により、真っ先に「普通の」ホテルを確保できました^^。深夜ではなかったので、ライバルが少なかったのもあります。
それにしても東海道新幹線は雨に弱いな~。いや、ゲリラ豪雨が増えているのかな。新幹線の運行基準と雨量の関係を調べてみますと、以下の規定が見つかりました。
東海道新幹線における新幹線の雨量規制値
雨量 | 70km/h徐行となる場合 | 運転見合わせとなる場合 |
---|---|---|
時雨量 | 50mm以上 | 60mm以上 |
連続降雨量かつ時雨量 | – | 150mm以上かつ40mm以上 |
連続降雨量かつ10分間雨量 | 250mm以上かつ2mm以上 | 300mm以上かつ2mm以上 |
時雨量:過去1時間の降雨量の累計
連続降雨量:過去24時間の降雨量の累計
10分間雨量:過去10分間の降雨量の累計
雨量計の設置箇所を増やし、高性能レーダーでの観測も強化。過去の運行実績と照らし合わせて、運行基準を緩和する方向で見直している等々、「安全」と「効率」を天秤にかけながらの企業努力がなされているようです。
たしかに、車内では「雨量計による観測値が基準値を超えたため、運転を見合わせます」的アナウンスがありました。異常気象の影響で仕方がない面がありますが、「安全第一」ただし「情報伝達は速やかに」という方向でお願いしたいものです。
新幹線が大幅遅延。その時やるべきこと。
本題に入ります。新幹線が大幅遅延した時にやるべきことを優先度の高い順に並べてみました。
- 食料飲料の確保 チャンスがあればすぐ!
- 宿の確保 帰宅できないことが確定したらすぐ!
- 家族、上司等への連絡 急を要さなければ落ち着いてからでいいでしょう
- 払い戻し手続き 2時間以上遅延した場合は忘れずに!
払い戻し手続きについて
新幹線が2時間以上遅延した場合、特急料金が払い戻されます(遅延しても最終目的地に到着した場合)。その際に必要な手続きと注意点をまとめておきます。
払い戻されるもの
- 特急料金の全額
払い戻されないもの
- 乗車料金
- グリーン料金
必要な手続き
切符の場合
「払い戻しの証明を受けた切符」を1年以内に全国のJR駅の窓口に提出すれば払い戻されます。
新幹線を下車したその足で窓口に行って、払い戻し手続きをしてもいいのですが、大行列必至です。遅延当日は「払い戻しの証明を受けた切符」さえ手にできればOK。係員に確認した上で新幹線改札の自動改札機に切符を通すと払い戻し証明が記録されます。最終的に下車する駅では有人改札を通過して切符を持ち帰り、後日駅の窓口で払い戻しを受けましょう。
「エクスプレス予約」の場合
自動改札機にICカードをタッチすれば自動的に遅延情報が反映され、決済したクレジットカードにキャッシュバックされます。これは便利!(恐らくスマートEXも同様)
【新幹線の運休、または2時間以上の遅延】予約した列車が運休、または乗車した列車に2時間以上の遅延が発生しています。どうすればよいですか?
6月21日に2時間以上遅延した際の特急料金(片道4,050円)は、6月23日付で払い戻されました。
新幹線の大幅遅延は滅多にないことですが、こんな時のためにも新幹線に少しでも乗る方は「エクスプレス予約」や「スマートEX」を使うのがおすすめです。
以上、「新幹線が大幅遅延!その時やるべきこと。平均遅延24秒の新幹線で1日2回も3時間以上の遅延に遭った話。」でした。
コメント